アニメ映画ブログと謳っていながら実写映画の感想が続いてすみません。
こどもの日ということで、こどもが大活躍する映画のレビューです。(たまたま)
世界でいちばんの
イチゴミルクの
つくり方
を観てきました。
公式サイト:http://www.sekaideichiban.com/
母親がこの映画に行こうというので、親孝行映画鑑賞へ。
2014年に制作されたドイツの映画だそうです。
観てきた感想をざっくり一言で言わせてもらえば
結構ヒデェ
というガッカリ映画でございました。
もうちょっと詳しい感想を書いていきます。
●全体的に子供だましで構成された映画
物語はドイツの平凡な村の悪ガキ集団が、老人ホームに送り込まれたおじいちゃんおばあちゃんを連れ戻そうと画策するコメディ映画。
この悪ガキ集団が、
すっげー素人。(多分)
やらされてますって感じの演技が逆に良い子臭くて全然役にあってないしで激萎えでした。
ヘラヘラ言われたことやって給料もらえてよかったな。世の中そんなに甘くないからな。
また、悪者として描かれる大人たちの描き方もすっごい稚拙。
老人ホームの老人たちを睡眠薬で眠らそう、とか、昼間からビールを飲む警察とか、悪い大人の例が特殊すぎて、すっごく大人を舐めてる感じが嫌でした。そもそも、屋根の上に登って板を羽のようにして飛ぼうとしてるおばあちゃんとか、結構キテるとて思うんだけど、あの域って面倒見るの大変だろうに、それを施設に送り込むのを悪として描くのはどうなんだろうか・・・。
で、その悪ガキ集団がおじいちゃんおばあちゃんを救うためにすることも酷い。自分勝手に町の車や機械をいじくりまわしたあげく、破壊していくコミカルな映像にしあがっていますが、1人や2人死人が出ててもおかしくないことやってますからね、これ。子供たちの自由を謡ってるようでしたが、この映画を大人に見せても「子供たちを野放しにしておくと危険」って教訓になってしまう気がしますが、そう思ったのは私だけですかね?
お前たち、この映画がコメディで良かったな。映画が映画なら死んでたぞ。
っていうか映画の結末も結果オーライ感出してるけど、全然結果オーライでもラッキーパンチでもないです。大惨事になってるのにそれを指摘しているやつらを、村人全員で黙らそうとしている顛末には絶句。バッドエンドすぎるだろ。
全体的に子供映画の体でありながら、結構な子供だましで逆に子供に害悪そうな映画でしたね。
●実は真の主役。あのアナグマはなんなの?
この映画のマスコットキャラクターとして登場するアナグマもすっごく謎。器用に演技をする姿に、『こんなお利口な動物がいるんだ』と感心はするものの・・・映画での使い方は失敗しているような気がしてなりません。
この映画は、アナグマが愚かな人間を洗脳していく恐怖の物語なのだ(嘘)(半分本当)
子供たちにギネス記録に挑戦させたり、大人たちに睡眠薬を盛る手伝いをしたりと、全体的な黒幕がなぜかこのアナグマ。終わってみて、このアナグマが馬鹿な子供たちを利用して、村一つを支配する物語として見た方が逆に綺麗な感じもする仕上がりとなっちゃっています。
まさかタイトルにある“世界でいちばんのイチゴミルク”もこいつの好物であること以外特に意味はないし、この映画、本当になんでこんなことしちゃったんだろう。
「アメリ」や「ミックマック」のジャン=ピエール・ジュネ作品っぽさはあるものの、全体的にグレードを2、3段階下げた出来でした。ああいった特殊なテンションの作品って結構マジな世界観づくりをしないと、この映画の様にひどい茶番になってしまうんだな、と学びがあったと思えば、見たかいはあったかもしれないです。
久しぶりに全方位におススメし難い映画でした。
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