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【犬ヶ島】の感想。やや残念?意外と日本人こそ見づらい系の映画だった!

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●ウェス・アンダーソン監督最新作!「犬ヶ島」の感想

 

 

 

 

犬ヶ島

を観てきました。

公式サイト:www.foxmovies-jp.com/inugashima/

 

「ファンタスティックMr.FOX」「グランド・ブタペスト・ホテル」の監督でもあるウェス・アンダーソン監督の最新作。

日本を題材にしたストップモーションアニメーション企画です。

 

 

本作を観てきた感想をざっくり一言でいうと

 

 

 

 

 

ちょっといまいち・・・

 

 

 

 

でした。

期待も大きく持ちすぎたところもあります。

もうちょっと詳しい感想を書いていきます。

 

 

 

●日本人にこそ成立しないある仕組み

 

日本モチーフや日本語が多数介在する作品ということで日本人としては非常に気になる作品ではあったのですが、蓋を開けてみたらちょっと予想とは違った作りの作品で残念でした。というのも、あくまでも日本人向け・・・というよりは日本という題材が“異国”として機能するような作りの作品だったからです。

 

仕組みとしては犬たちの言語が英語なので、観客はそちらに感情移入しやすいような作りになっているわけなのですが、唯一日本語を使える日本人だけが犬たちよりも人間サイドに気持ちが寄ってしまうのですよね。しかも、その人間・・・日本人が、自分たちとは明らかに違う世界観の“日本人”ということで純粋な感情移入もできない状態になっています。

日本人こそ非常にチグハグした鑑賞体験が生まれてしまう映画だな・・・とやや残念な気がしました。

 

私は字幕版で観たのですが、日本人はおそらく吹き替え版で観るのがベストな気がします。

そこは失敗でした。無念。

 

素直に己を重ねにくい映画でしたが、多分吹き替え版ならもっとしっくり体験できたはず(未見)。

 

 

 

 

 

●画として、体験として、の魅力

 

ただ、前述の日本人であるが故のノイズの部分を割り切って観ると意外と魅力も大きい作品なのは間違いありません。

明らかに日本人が思い描けるような感じではない歪な日本観であったり、ウェス・アンダーソン印ともいえる独特の画づくりが相まったりして、映像として唯一無二の体験がこの映画にはつまっていました。

このコラージュされた日本観ってある意味奇跡的な発明だなぁと感心しました。

日本人にとっては明らかなファンタジーなのですよね。

 

何時代のどこやねんって感じを楽しめるかどうかにかかっているのさ。

 

 

で、そんな中にも実は実際の日本の現状に重なる部分があったりするのも面白いところ。

意図して描いたのかどうかはわかりませんが、権力者のいざこざで揺れる日本にとってはタイムリーな物語にも感じられるのはこれまた一つの奇跡だったりするのかなぁ、なんて思いました。

 

 

どういうシチュエーションなんだよ。

 

 

 

 

 

万人におすすめできる!・・・みたいな映画ではないのですが

なかなかできない体験をしてみたい人に珍品として紹介したい一作でした。

 

もう一回見直したいとは思うものの、ちょっと腰が重くは感じてます。

 

 

 

 

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