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Channel: アニメ映画情報ブログ【 ねじまき恋文のヤブレター 】
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【コアラキッド】の感想。“感情移入できる”“できない”の本当の意味

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日本では劇場公開はなくDVDリリースでした。

コアラキッド


「考拉大冒险」こと
コアラ・キッド
を見てきました。






韓国発作品なのですが、
作品の舞台がなぜかオーストラリア。
世界では主流となっている3DCGアニメ作品ですが
それの韓国作品ということで、アジアの実力とは
どういう物かという点でも興味深い作品です。
(日本の3DCGアニメ映画は
 まだまだ“これ”っていう作品がない状態ですしね。)






で、見てきた結果としては


残念ながら
イマイチ。
微妙だった点の話をしていきます。









●何が悪かったのか掴みにくい「コアラキッド」

実は鑑賞から記事にするまで2週間ぐらい経ってしまっています。
なんか、書く気があまりおきなかったのです。

話もつながってはいるし
頭と終わりがしっかり伏線になっていて
うまくできている感は確かにあるのですが
一方で、「これ、絶対うまくないよな」って実感を
身体が覚えています。
この違和感はなんなんだろう、なんてことを考えたりするのだけど
根本的にそこに時間を割くのも嫌だなって気持ちも混在していて
結論として私はこの映画好きじゃないんだなって
答えが生まれました。

この記事にするまでのタイムラグが
まさに私の中のイマイチ感です。









●本物より可愛くなく作ちゃってすごいな、おい。

本物のコアラ


すぐ分かる自分の好きじゃない点があって
まず根本的に出てくるコアラが可愛くないというところ。

スケキヨ変なコアラ


コアラがスケキヨ状態なんです。
不気味。
愛着が湧きにくくて映画自体の魅力も大幅に半減です。

キャラクターデザインが悪いと、
ストーリーがよっぽど秀でたものじゃないと
映画の大半の時間が
「ガッカリ感」と一緒に進行していっちゃいます。
で、この映画はずーっとガッカリ感と一緒。

せっかくアニメーションなんだから
表情の変化とかに喜びを感じたいな。
こういう悪い例を見ると
ディズニー作品の顔芸はやっぱり秀逸だと思いますよ。









●悪い話運びにさらにガッカリ。知らんがなバナシ。

で、キャラクターデザインに輪をかけて
「コアラキッド」はストーリーテリングがすごく悪いと思うのです。

いきなり冒頭から主役のジョニーが
他のコアラからいじめられるシーンで始まります。
(ジョニーは全身白い毛の恐らくアルビノのコアラ。)
もうそこがショートコント。

「おれは強盗犯」ってコントの役柄をいきなり口にするコメディアンのように
「このキャラクターはいじめられっこ」ってことを
何の面白みもない演出で説明します。
この“時間軸上にポンっと突然創造された人物感”。
これじゃ理解はできるけど、映画では全然感情移入できないのです。
そこが一番ダメなんじゃないかな、という結論に私は達しました。

蛇に捕まるジョニー


雑な始め方だったから、ジョニーの境遇に対して
大した深刻性がないからずーっとどーでもいいんだよな。
で、このうっすい設定感が
どのキャラクターにも、もしくは舞台設定にも言えるんです。








●映画における“感情移入”話と
  この映画の感情移入できない話。


鑑賞直後ぐらいにツイッターでまわってきたつぶやきで
「映画において感情移入できる、できないってそれほど重要じゃない」
という意見を見かけました。
その理由が
「全然感情移入できないけど、おもしろいキャラクターはいる。」でした。
映画の鑑賞感想とかで言われる『感情移入できる、できない』って
そういう意味じゃないと思うんですよね。



結局、その映画のキャラクターが生きてるか生きてないか。
感情移入できないキャラクターってのは
映画の中ですら生きてないです。

映画のキャラクターの気持ちや
言ってる事が全然理解し難いって事は多々ありますが、
そのキャラクターがちゃんと映画の中で生きていると感じれば
『感情移入できる』と表現しています

逆に、こいつの気持ちや言いたいことは分かるし意見には賛成します
って事もあるけど全然映画の中ですら作り物感ばりばりで、
生きていないキャラクターも居るんですよ、たまに。
そういう時は、どれだけ言いたいことを理解しているつもりでも
『感情移入できない』です

コアラの恋人


映画の感想や批評における『感情移入』ってそういう表現だと
私は思っていたのですが、そうじゃない人も多いのですかね。

で、そんな話からいけば
「コアラキッド」って映画はみんな作り物。
皆生き生き動きながらも皆死んでる









その他、「コアラキッド」については
作中に竹島アピールがあるなんて話もありますが
私が知らずに見た分には気づきませんでした。
そういうやり方は無駄に作品の質を落とすよなぁ・・・。
参考:
韓国が制作に加わったアニメ「コアラ・キッド」

当たり前ではあるものの
かなり好評価している“韓国映画”でもピンキリはありますね。
どんな韓国映画でも良い作品とは限らないんですね。






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