
あれ?と思って見に行ったのですが
やっぱ昨年日本で上映されたアニメ映画でした。
喵星少年漂流记
もとい
十五少年漂流記
~海賊島DE!大冒険~
を見て来ました。
本作は昨年の11月に日本でも公開されたアニメ映画。
日本のアニメ映画どころか、日本映画自体公開されないここ中国で
なぜこの映画が上映されているのか疑問に思いながら劇場へ。
中題にはなっていましたが間違いなく
十五少年漂流記の予告編で見たやつでした。
調べてみたら、今作は日中合同出資の作品だったようです。
ただエンドクレジットではほとんど日本人の名前は見当たらず・・・
逆に日本の公式ホームページでも中国云々は一言もなし。
どういうことなんでしょう。
そこのところ割り切った関係なのかな?
本作はなかなか上映が及ばなかった「ちびねこトムの大冒険」でも
有名(?)な中村隆太郎監督の遺作。
あまりそういう作品をあれこれ言うのは心苦しいですが
あくまでフェアに思ったことを書いていこうと思います。
今作、
結構悪い意味の問題作でした。
●「なぜこうなった」のつまった謎の“企画”
ひとまず、なんで猫なのか、謎。
日本版の予告編でも「人として大切なものを学ぶ」とか
煽られれてるけど、じゃあ猫じゃなくていいじゃん!って話。
製作陣がケモナーだったのかな?
で、さらに言えば15人は多すぎ。
原作が15人だから、本作も15人の子供達が登場するのだけど
(っていうか最終的に16人になる)
完全に人数を持て余している。
キャラ立ちしているやつも居るには居るけど
「なぜこいつは居るんだ」ってやつばっかり。
見た目でキャラかぶってるやつもいるしおかしいでしょ。
TVシリーズみたいに、長期の企画だったら話は別だろうけど
限られた時間しかないのだから、ここは思い切って
人数を半分以上削っても良かった気がするんだけどなぁ。
可愛いいと言えば可愛いけど・・・なんだかなぁ。
●画でもダメなら編集もダメ、っていうか脚本もダメ
企画がダメなら、そっから先もダメになってしまうのか。
まだまだいろんなところがダメでした。
まず画がダメ。
3DCGと手書きタッチが合わさった感じは
「おっ」と思ったものの・・・
そのまま平面にCGを置いただけのような作りで台無し。
パキパキした形状の方が気になってしまいました。
さらに場面の切り替わりもダメ。
唐突に場面が変わって、あれ?もう次?ってことが多数
クライマックスの海賊との戦いも
舞台がいつの間にか移動していたりと
細かいところが雑。
そもそも脚本がダメ。
内容を詰め込みすぎて捌けてない。
15人は多すぎとも書いたけど、そもそも
どの登場人物が主役なのかもブレブレで
キャラが立っている子猫ですら
主役の座の取り合いをさせてしまっているようでした。
なにもかもがうまくいってないです。
● 結構不思議演出も多くて、
失礼ながら悪い意味で問題作状態。
宗教的な概念が込められているなんて評もあるようでしたが
言われてみて少し納得しました。
一人の子猫が「祈り」を捧げる描写や「懺悔」する描写など
特徴的な演出があったので
キリスト教的な背景は確かに感じられました。
ただ、まぁ、そう言われればぐらいのぼんやりした感じ。
それよりも
宙に舞っている謎の生物とか
突然巨大化する鳥だとか
そういう謎演出の方が気になってしょうがない。
宗教的というか電波的な印象の方が強いです。
残念ながら映画の最後の、
“あの”人が、水面から出てくるシーンなんかは
涙よりも笑いの方が込み上げて来てしまいました。
ほんと、トータルで非常に残念な作品でしたね・・・。
昨年、日本で見た方の反応も少し伺っておりましたが
たしかに、ちょっと褒められた出来ではない映画でした。
どういう経緯でこの企画が生まれて、
どういう順路でこの作品を作って来たのか、
調べがいのある映画なのは、間違いないでしょう。
そりゃ日本でディスク販売もされないわけだよ。
映画 パンフレット 十五少年漂流記~海賊島DE!大冒険~
とびだせ どうぶつの森
どうぶつしょうぎ
Solatorobo~それからCODAへ~(通常版) 特典 予約特典・スペシャルDVD「Soratorobo Prelude Disc」付き
デジモンアドベンチャー 15th Anniversary Blu-ray BOX
G.E.M.シリーズ デジモンアドベンチャー 八神ヒカリ & テイルモン
◆関連記事◆
【攻殻機動隊S.A.C.】タチコマに感じる3DCGの可能性と未来と萌え
【聪明的一休之反斗公主】ついに来た!劇場版一休さんを見てきましたので感想
渋谷漂流記