あまり出足が良くなかった「劇場版遊戯王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS」。
“大喝采上映”として「キンプリ」で大成功した応援上映と呼ばれる類の要素を取り入れることで、週間興行ランキングで順位を上げ、少しだけ巻き返すことに成功しました。やはり応援上映の効果すごいです。
が、
そんな「遊戯王」の応援上映でちょっとした・・・
いや大きなトラブルが起こっているよう。
【Togetter】劇場版遊戯王で、応援上映だと知らずに見に行ってしまった方に起きた悲劇……
大喝采上映と知らずに「劇場版遊戯王」に入場したお客さんが、声援をあげる観客たちにドン引きし、Twitterでそれをつぶやいたら、逆に大バッシングを受けたとのこと。
「キンプリ」こそターゲット層がニッチなこともあって、知らずに入って面食らってしまうような問題は聞かないのですが、「遊戯王」は漫画原作でトレーディングカード分野からの集客もあり、しかも歴史も長い作品ということもあったりと、キンプリに比べて客層も幅広いと思いますので、こういったトラブルも起きてしまったのでしょう。
応援上映を知っているワタシですら、「遊戯王」の応援上映と聞いて、最初は『アイドル映画でもないのにどういうこと?』と思いました。
知らずに入ってしまった方に対して『応援上映に知らずに入ってきた人が悪い』『応援上映なんだから文句を言うな』という意見がTwitter上でも散見できまして、ましてや応援上映の声援に紛れて、罵倒の声をあげるなんて証言も・・・。
結構強い言葉で、応援上映に参加している人をTwitterで非難したことは確かに問題ですし、応援上映という場で素直に楽しんでることに大して罵倒されたら、文句言われる筋合いは全くない以上、頭にくることも十分共感できます。
ということも踏まえ、この件に関して、本当に悪いのは
応援上映を知らずに入ったお客さんでもなく、
間違えて入ってきた人を非難するお客さんでもなく
応援上映の説明をしなかった
映画館サイドです。
“応援上映”がどういう仕組の上映なのか、チケット購入時にお客さんに説明する必要がありました。
昨今はネットや会場の発券機でチケットが購入できてしまうので、鑑賞までに人を介することが少なくなっています。そんな中で映画館側もお客に説明するのは難しいとは思うのですが、だからって説明責任は100%映画館にあることに変わりありません。
対人購入は煩わしいので自動発券機大好きだけど、こんな弊害が生まれるとは・・・。
日本の映画館なんて、『静かに鑑賞するのが当たり前』みたいに思っている人が大半なので、応援上映のような形態が受け入れられない人が多いのは至極当然です。ただでさえ、「キンプリ」の応援上映が“特例”としてニュースで取り上げられているような風土なのですから、応援上映がなんなのか知らない人の方が多数派と見るべきです。そんな2条件が成立している以上、映画館がしっかりとしたアナウンスをするべきでした。
ましてや大喝采上映ってネーミングに関しては、それ単体では全然意味がよくわからないです。
入場時の半券切りの際に、再度応援上映でどんなことが許可されているかや、応援上映であることの任意の確認をするなどの配慮は必須でした。
もし誤って入場することがなければ、お客様どうしでいがみ合うこともなければ、誤って入った人が悲しい気持ちになることも、応援上映側が怒りをぶつけることもなかったでしょう。今回の件はほぼ100%映画館が悪いと思います。
それに加えて、もう1点。
応援上映や絶叫上映といった上映中に観客側がアクションを起こす形態を非常識とするのも、それはそれで行き過ぎた考えだと思うので、そういった考えを持つ方にも釘は刺しておきたい。
劇場で知らない人の笑い声に包まれたり、ホラー映画で悲鳴を聞いたり、そういったシチュエーションを楽しむことも含めて“映画館での鑑賞”ともワタシは思っており、必ずしも映画館は黙ってみるこが絶対厳守のものじゃないと思うのです。
自身はキッズ映画は子どもたちの声援に囲まれて見たいから、できるだけ休日を狙って映画館へ行ったりするぐらいです。面白かったら(ある程度の声で)笑い声をあげてもいいし、驚いたら声を出してくれていい・・・映画館は自然と作品を楽しめる空間であって欲しいです。
世界的に見たら、日本の映画館って逆に静か過ぎるぐらいなんです。
「ロッキー・ホラー・ショー」のような観客参加形態のものも古くからあり、応援上映ってのはそういった系譜の先にある映画とも思います。応援上映をただふざけ半分の催しみたいな視点でしか見れないのは寂しくもあるので、好き嫌いは別として、そういった鑑賞方法も認めていって欲しい限りです。「マッドマックス怒りのデスロード」では絶叫上映なんてのもやってましたね。
「キンプリ」の大成功で、特にアニメ映画では応援上映方式を取り入れる作品が今後もどんどん増えていくことが予想されます。
映画館にとっても集客の大きなチャンスですし、普段映画館に行かない人たちにも足を運んでもらえる良いきっかけになるかもしれない流れが来ています。
今回の「遊戯王」のようなことが起こらないよう、映画館のスタッフサイドには全力で配慮を施して欲しいと思います。
この応援上映ブームをしっかりお客にも映画館にもWin-Winとなる流れにしていきましょう。
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