すっかり間が空いてしまいましたが、GW組の映画が始まる前に書いておきたいドラえもん映画レビューです。
映画ドラえもん
のび太の南極カチコチ大冒険
を見てきました。
公式サイト:http://doraeiga.com/2017/
ドラえもん映画第37作目のオリジナル作品。「青の祓魔師‐劇場版‐」の高橋敦史監督がドラえもん映画に初登板の一作です。ティザーポスターが話題にもなった作品ですね。
観てきた感想をざっくり一言で言えば
惜しい!!
という、もうひと押し欲しかった映画でした。
もうちょっと詳しい感想を書いていきます。
●科学とオカルトはドラえもんと相性が良い!
本作、非常に良かったのがそもそものテーマのおもしろさ!
ドラえもんと仲間たちが思わぬ事件をきっかけに未知の世界へ入っていく・・・のは従来のドラえもん映画のお決まりの流れではあるのですが、そこまでの流れがドラえもんらしくてすっごくワクワクしました。
より具体的に言えば未知の世界へ入っていくためのきっかけが「オカルト」であり、そこへ「科学」で立ち向かっていくのが本作なんですが、そこが非常にドラえもんらしいと思ったのです。
古代文明系は私だーいすき。
本作では南極を舞台に、果てしない時間を経過して生まれていく氷山や、水没されたとされるムー大陸などが話に盛り込まれており、大人の私もフンフンとドラえもんのレクチャーに聞き入ってしまうような物語となっていました。
ドラえもんの秘密道具があまりにも魔法のアイテムすぎてファンタジーになりがちなのですが、今回は実在の世界に寄った物語であるため、そのファンタジー感が良い具合に抑えられていて、藤子F不二雄のSF作品を読んでいるような味わいになっているのが、すごく良いのです。ドラえもんの面白さって確かにこういうところにもあったな!と思い出させてくれる映画でございました。
●予想の下を行ってしまうポスター負けっぷり
一方でその中身がいろいろ言いたくなってしまう中身なのが非常に残念でした。
前述のように、今回もドラえもんたちが未知の世界へ到達するのですが、到達するまでの時間がまず長い。本編の半分ぐらいの時間をかけて、やっと物語が進むので、普通に中盤前ぐらいでダレる。しかもそこまで時間をかけてしまったので、その到達した世界で体験するエピソードが結構大味になってしまっているのも残念です。
事前のイメージポスターが非常に印象的で、どんな内容なのか期待させるものでしたが、本編を実際に見てみると、“イメージポスターは綺麗に描きすぎ”と思ってしまうような、期待以下の内容だったのですよ・・・。中でも、『10万年後に助けてくれ』のポスターの映画を観る前と映画を観た後の印象は全然違いました。なんというか、ドラえもんが10万年氷漬けになっちゃうのかなぁとか勝手に思ってますが、少なくともそうではなかったです。
私の予想も惜しかったには惜しかったのですがね。
●改めて感じるドラえもんのここが好き
普段TVアニメシリーズを見ていない身としては、一年に一回の唯一のドラえもん体験でもあるのですが、改めて“ドラえもんシリーズ”に対して痛感することもあったり。
ただ今年はしずかちゃんのお風呂シーンはありません。
しずかちゃんや今回のゲストヒロイン・カーラちゃんが単純に可愛いかったり、のび太くんの優しさになんて心強いんだろうと思わされたり、パワータイプのジャイアンが居ることが頼もしいと思えたり、この点はこれまでのドラえもん映画でも何度か感じてきたことなのですが、あったら嬉しいと思えるドラ映画の好きな要素が、しっかり含まれていたことには感謝です。そこら辺の案配も好きなだけに、やっぱりもっとうまい具合に中身のつまった映画にして欲しかったなぁと思う次第です。
主題歌の平井堅さんの「僕の心をつくってよ」が流れるエンドロールもすごく良かったです。早速iTunesで購入しました。今年の名エンドロールの上位に食い込みそうです。
トータルの感想としての惜しい感じが、声を大にしてオススメできない微妙なところなんですが、“ドラえもん映画の作品としての理想形”がどんな物かを考える上では、私は結構正答に近い映画だと思うので、ドラえもん映画というジャンルを俯瞰して本作を観るのにはオススメの映画です。
ドラえもんのび太の南極カチコチ大冒険入浴剤 25-315 【まとめ買い12個セット】
映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険 メモパッド・スクエア(ポスター)
【映画グッズ】ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険 ポストカードブック
◆関連記事◆
【ドラえもんのび太の南極カチコチ大冒険】のティザーポスターがインパクト大で大好評!
【新・のび太の日本誕生】の感想。◯◯すぎてボロ泣き事件!これは良リメイクかと!